質問要旨
奈良県の生駒市から来ております、阪口でございます。
奈良県が関西広域連合に加入した2015年から広域連合議員を8年務めております。
関西広域連合については、他の議員からも発言がありましたたが、どうあるべきか検証すべき時期にきているように思います。
本日は、太陽光発電に関する問題について2つ質問いたします。
一つ目は、 太陽光発電(メガソーラー)の山林への設置についてです。
関西広域連合の第4期関西広域環境保全計画(案)には、関西が目指すべき姿として「高性能で魅力ある省エネ・創エネ・蓄エネ製品の開発・普及が進み、再生可能エネルギーの導入・利用が進むなど、温室効果ガスの排出の少ない暮らしや産業が定着し、関西が世界の脱炭素社会のモデルとなっている。」と記載されており、再生可能エネルギーの導入促進に向けて進められています。
本来、再生可能エネルギーは、「温室効果ガスの削減」につながり、積極的に導入すべきものですが、太陽光発電設備の山林への設置は、デメリットもあります。
例えば、山林が伐採されることにより、自然の景観が損なわれ、土砂崩れ等の自然災害に繋がる恐れがあります。また、森林は、二酸化炭素の吸収源として、地球温暖化の防止に貢献しているが、伐採することで吸収源が減少するとも考えられます。
メガソーラーについては、山林に設置されることで、地域住民とのトラブルが増えてきています。
以前にも広域連合議会で紹介しましたが、奈良県においては、平群町や山添村で地域住民と業者の対立が起きているほか、他府県でもトラブルが起きており、実効性の高い設置規制が早急に必要と考えます。
私は、山添村を何度も現地を視察し、現地の住民の方のご意見もお聞きをして、県議会でメガソーラーの設置規制を求めてきました。
このような状況の下、奈良県では「奈良県太陽光発電施設の設置及び維持管理等に関する条例(案)」が令和5年2月議会に上程されています。
関西広域連合としても、環境保全等の観点から、構成府県市における太陽光発電所の山林への設置状況の実態把握を進めるとともに、指針の作成も必要と考えるが、所見を伺いします。
二つ目の質問は、太陽光パネル等の廃棄処理についての質問です。
2012年に固定価格買取制度(FIT)が導入されて以降、再生可能エネルギーの主力として太陽光発電が加速度的に増えてきています。
一方、太陽光発電パネルの製品寿命は25~30年といわれており、発電事業中に施設が転売されて事業主体が交代した場合、事業終了時に、太陽光発電パネルや施設等が責任を持って処分されるのか懸念しています。
また、太陽光発電パネルには、パネルの種類によっても異なりますが、カドミウム、セレン等の有害物質を含むものもあると言われています。
急速に拡大した太陽光発電施設が寿命を迎える2040年頃には、これらの太陽光発電パネルが大量のごみとなって出てくると予想され、適切な廃棄がなされるのかという危惧があります。
耐用年数を経過した太陽光発電パネルの大量廃棄の時期を迎えるにあたり、関西広域連合として、太陽光発電パネル等の適正処分についてどのように考えているか、所見を伺います。